2022年12月
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新型コロナの大きな波が来ると、拡大率は想像以上に高くなる可能性 インドで研究

流行の波の始まりに正しい拡大パターンを特定すれば、備えができる。世界中の疫病研究者たちは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の動態を理解しようとしてきた。インド工科大学マドラス校(IIT-M)では、異なる視点によるCOVID-19動態のモデル化の研究が行われている。そのモデルの多くは、感染症の拡大は本質的に指数関数的であるという考えに基づいている。指数関数的成長とは、例えば2、4、8、16...といった具合に一定の割合で 2 倍になる数列が挙げられる。

IITマドラス校の最近の研究から、感染の拡大率が超指数関数的であることが分かった。つまり、COVID-19の大きな(深刻な)波の初期段階では、拡大は指数関数的成長よりも速い。これは、9カ国(インド、米国、英国、南アフリカ、ドイツ、イタリア、日本、ブラジル、メキシコ)におけるCOVID-19の12の主な波に関する研究に基づいている。チームはインドの都市(チェンナイとデリー)の2つの波に関しても調査を行っている。

チームは調査した各国において、大きな(深刻な)波の拡大は指数関数的な拡大よりも速いことを発見した。IIT-M航空宇宙工学部のD.スリニバサン研究所の主任教授であり、Chaos誌に発表した論文の著者であるR. I. スジス (R.I.Sujith) 氏は「成長率は一定ではありません。高まっています。1日の感染数の変化は、現在の感染数に比例しません」と述べる。

さらにチームは、感染の週平均が、飽和に達する前に平均値付近で振動を見せることを発見した。IIT-M 航空宇宙工学部のポスドク研究員であり、論文の筆頭著者であるインデュジャ・パイサラン (Induja Pavithran) 博士は「ここでは平均は一定していません。べき乗則として成長しているため、正しい言い方は『平均べき乗則成長』です」と指摘。これらは「対数周期振動」として知られている。「対数周期振動はノイズではありませんが、拡散プロセスの離散的な性質の結果として存在します」と同博士は話す。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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