2023年01月
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世界初のAIが執筆した本「Bridging the AI Gap」を発表 インド

インド・ムンバイに拠点を置くFluid AI社は、世界初となる人工知能(AI)によって書かれた「Bridging the AI Gap」(AIのギャップを埋める)というタイトルの本を発表した。Fluid AI社の共同創設者兼CEOのアビナヴ・アッガーワル(Abhinav Aggarwal)氏は、「ソーシャルメディアやブログの投稿のために、AIを使って、小さなパラグラフで構成された文章を書かせることが出来る」としている。

このAIアルゴリズムは、今回発表した102ページの本をわずか3日で執筆した。本を執筆する前にアルゴリズムのトレーニングを6カ月間行った。このアルゴリズムには10万2千行にも及ぶコードが使用され、数十億の文献ファイルを使ってAIをトレーニングした。

この本の狙いは、企業がAIを利用して大きな価値を生み出すための方法を探ることだ。さらに、AIのビジネス利用や、ユーザーがその技術をどのように身につけることができるかについても示唆を得ることができる。Fluid AI社は、AIが執筆した本をソーシャルメディア上でチューリングテストを行う予定だ。

チューリングテストは、もともと1950年にアラン・チューリング(Alan Turing)氏によって発案された模倣ゲームと呼ばれるもので、人間と同等もしくは見分けがつかない知的な動作を行う機械の能力を確かめるために開発された。アッガーワル氏は、このチューリングテストの判断基準について、「私たちは、50%の参加者が人間よって書かれたものか、機械によって書かれたものか判断出来なければ、成功と考える」と見解を述べた。

インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが2022年12月5日に伝えた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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