2023年01月
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2年連続で知的財産権の出願件数100件超を記録 インド工科大学カンプール校

インド工科大学カンプール校(IIT-K)は1月3日、2022年の知的財産権(IPRs)の出願件数が107件となり、2年連続107件であったと発表した。この出願件数は、IIT-Kが1959年に設立されて以降、過去最多タイとなる。

107件の内訳は、特許80件、意匠登録23件、著作権2件、米国特許出願を伴った商標権1件である。出願された特許は、ナノテクノロジーから医療技術まで分野は多岐にわたっている。これらの中には、負傷した骨の治療のため、伝統医学で広く用いられる薬草のドラッグデリバリーシステムの技術も含まれる。

IIT-Kのアバイ・カランディカー(Abhay Karandikar) 学長は、「私たちは、知的財産権の出願件数が2年連続100件を超えたことを大変うれしく思う。これは、研究分野の多様化と共に大学の研究開発力が指数関数的に高まっていることを示している。IIT-Kの教員、研究者、学生たちは、分野を超えて"自立したインド(Atmanirbhar Bharat)"に寄与する発明のために、日々努力をしている」と話した。

IIT-Kの研究支援のための枠組みは、知的財産権の出願を成功させる上で重要な役割を担っている。また、学内にある知的財産・技術移転オフィスは、知的財産権の出願件数を最大にするための取り組みだけでなく、技術移転のための取引を増やし、学内の技術を製品として形になるまでの支援を行う。

IIT-Kは創立以来、917件の知的財産権を出願している。充実した国の研究開発予算と大学研究室のたゆまぬ努力は、今後もIIT-Kの知的財産権の出願件数増加を後押しすると期待される。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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