2023年02月
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科学技術の重要分野で協力関係の強化・深化を約束 米国立科学財団(NSF)がインド訪問

米国立科学財団 (NSF) のハイレベルミッションが2023年1月、インド科学技術省を訪問し、人工知能(AI)、サイバーセキュリティ、量子、半導体、クリーンエネルギー、高度ワイヤレス、バイオテクノロジー、地球科学、天体物理学、防衛の分野で、さらに、重要鉱物、スマート農業、バイオ経済、6G技術などの分野でも新たな協力関係を構築し、科学技術に関する二国間協力を高度化・深化について話し合った。1月13日付けでインド科学技術省が発表した。

今回の会議には、インド政府首席科学顧問(Principal Scientific Advisor: PSA)のアジェイ・クマール・スード教授、科学技術庁(DST)長官のS.チャンドラセカール博士、国家安全保障会議事務局の副長官サタジット・モハンティ氏、その他多くの政府高官に加えて6の科学技術関連部門が会議に参加するなど、同会議の重要性が際立っていた。

NSFディレクターのストゥラマン・パンチャナタン(Sethuraman Panchanathan)博士は、これまでの両国の協力関係を次の高いレベルに進めることを約束。また、インド科学技術相との会談が過去6カ月で3回目になることが、このアプローチの真剣さを示していると述べた。

インドのジテンドラ・シン科学技術相は、米国代表団に対し次のような点を指摘し、要望した。

  • ナレンドラ・モディ首相は過去8年半にわたり、科学、技術、イノベーションに個人的な関心を持ち、科学に基づく解決策を通じて社会部門の計画を積極的に実施して国民の生活向上に貢献した。
  • 2014年以来、独立記念日の演説において、モディ首相は、クリーンネス(清潔さ)、水素ミッション、デジタルヘルスケアシステム、深海ミッション、クリーンエネルギー、スタートアップなどの重要な科学的課題およびプロジェクトを強調し、モディ首相の後押しで科学における努力のすべての分野で新しい機会と可能性を開いた。特に、宇宙、バイオテクノロジー、地理空間、持続可能な新興企業の分野ではそうである。
  • これまでの協議で、米国、インド双方はすでに協力分野を特定しており、ヘルスケア、テクノロジー、宇宙、地球と海洋の科学、新興テクノロジーなどの分野で協力が進んでいる。
  • 両国は、科学的発見と技術革新に関して長年のつながりと共通の関心を持っており、より大きな世界的利益のために、これらのつながりを強化し活用する時が来た。
  • 科学技術教育における両国のパートナーシップは、アウトリーチのもう1つの重要な側面であり、米国とインド両国の教育機関とで、学生の間の連携を確立する。
  • 統合データシステムに対する支援も求める。現在、データ収集は多くの機関によってさまざまな方法で行われているが、統合データシステムはデータ分析と関連する利点において大いに役に立つ。NSFの国立科学技術統計センター(NSF-National Center for Science and Engineering Statistics)との知識・情報におけるパートナーシップは、長期的な能力開発の観点から非常に付加価値がある。
  • 宇宙部門、主にスペースデブリ(宇宙ゴミ)の管理などの新興分野での協力を拡大したい。

一方、NSFは、クリティカルミネラル、スマート農業、バイオエコノミー、6G技術などの分野で協力の新たな道を開くことを約束した。

(写真はPIBリリースより)

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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