2023年04月
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デンマークと次世代の燃料・エネルギーシステムで協力 インド

インド工科大学マドラス校(IIT-M)は3月1日、デンマークの産学界と協力し、気候変動の緩和や持続可能な社会を実現するための研究プロジェクトを進めると発表した。

IIT-Mリサーチ・パーク(IITMRP)で開催されたイベントには、デンマークから皇太子(HRH the Crown Prince of Denmark)をはじめ、 ラース・アーガード(Lars Aagaard)気候変動・エネルギー・供給相、フレディ・スヴァーネ(Freddy Svane)駐インド・デンマーク大使らが出席し、4つのプロジェクトが発表された。

プロジェクトのうち3つはエネルギー分野のもので、IIT-M・エネルギー・コンソーシアム(IIT-M Energy Consortium)がビジョンとしている低炭素社会に向けたエネルギー転換の実現に焦点が当てられている。これらのプロジェクトは①産学官連携による技術開発の加速②グローバルパートナーとの協業による技術ソリューションの開発--に役立つと期待される。

4つ目のプロジェクトは、デンマークの多国籍企業ダンフォス(Danfoss)社とIIT-Mとの間で工学教育と科学研究における協力を推進する、水分野のプロジェクトだ。ダンフォス社とIIT-Mは今後、再生可能エネルギーを使用した沿岸地域の飲料水に関する共同研究を行う。

IITMRPの所長兼教授であるアショク・ジュンフンワラ(Ashok Jhunjhunwala)氏は、次のようにインドとデンマークの協力に期待を寄せた。

「気候変動による地球環境の破壊がますます進んでおり。時間的猶予はほとんどない。インドの一人当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は世界で103位だが、インドの国全体の排出量では、中国と米国の次に多い。インドには、気候変動に起因する災害が起こったとき、それに苦しむ低所得者が数多くいる。インドとデンマークは、今回の協力を通して、研究開発を商業化まで結びつける必要がある。インドは一人当たりの収入が低いため、投資収益が良く、比較的安価な技術を必要としている」

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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