2023年04月
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米国のMTCR政策の改革がインド宇宙産業に利益 カーネギー・インディア

インドの政策シンクタンクカーネギー・インディア(Carnegie India)は3月17日、ミサイル技術管理レジーム(Missile Technology Control Regime: MTCR)に関する米国の政策改革が、インドの宇宙産業に影響をもたらすとする見解を投稿した。

米国のドン・グレーブス(Don Graves)商務副長官は3月15日、人工衛星に関するカンファレンスSatellite 2023で、ミサイル技術管理レジーム(Missile Technology Control Regime: MTCR)に関する米国の政策の「慎重な見直し」の結果、MTCR加盟国への衛星および衛星部品の輸出を、これまでのような「原則不許可(presumption of denial)」ではなく、今後は「個々の場合に応じて(on a case-by-case basis)」審査すると述べた。

この輸出管理の大幅な緩和により、インドは次のような影響を受ける。

  1. 以前よりも自由に衛星技術にアクセスできるようになる。
    インドの衛星業界はMTCRに基づく制限により、技術を現地化(indigenization)する必要に迫られてきた。今回の改革は、衛星技術の移転に際してインドに利益をもたらすはずである。
  2. 打ち上げロケットの受注が増える可能性がある。
    米国外の衛星打ち上げロケット(SLV)による米国の衛星の打ち上げに対する規制が緩和されれば、インド宇宙研究機関(ISRO)のような国家機関だけでなく、民間企業の受注機会も拡大する可能性がある。
  3. 米国からインドへの技術移転に関するさらなる規制緩和に向けた勢いが生まれる可能性がある。
    最近発足した「重要技術・新興技術に関するインド・米国イニシアティブ(initiative on Critical and Emerging Technology: iCET)」において輸出管理問題が優先事項の1つとなっていることを踏まえると、今回の改革はインドにとって良い徴候である。

今回の政策改革は、衛星技術を輸出する米国企業の支援を意図したものである。商業的に有益な結果がもたらされた場合、今後も改革が進む可能性が高い。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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