2023年04月
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インド初、ロボット手術のトレーニングセンターを開設

全インド医科大学(AIIMS)は、デリーにインド国内初となるロボット手術のトレーニングセンターを開設する。AIIMSは、各地にあるキャンパスをまたいだトレーニングセンターを展開するため、メーカーに参画してもらうための関心表明(EOI)を行う予定。インドの人工知能(AI)関連のポータルサイトINDIAaiが3月13日に伝えた。

AIIMS学長室のM Srinivas博士は、ロボット手術のトレーニング施設のために、病院や学術スペース、教員などを含めた500平方フィートを提供することを通知する学内文書を発行した。新しいトレーニング施設は、3~6カ月以内に完成し、利潤も損失を出さない、ノーロス・ノープロフィットの原則に基づき運用される。

AIIMSの通知文書によると、学内には、低侵襲手術のトレーニングを行うことができるマスタートレーナーの医師が十分在籍している。このトレーニングセンターは、学内を含めた国内の医療機関の医師に開放される。

インドの医師は現在、ロボット手術の技術を習得するため、米国、英国、カナダ、ドイツ、オーストラリアへ渡航することを選択している。ただ、ロボット手術は、現代の手術における革新技術であり、触覚フィードバック、機械学習、AIとトレーニング、ロボット工学の進歩とともに進化する。

マスタートレーナーを務める医師らは、国内初となるトレーニングセンターが、国内のトレーニングプログラムを敬遠する若い医師らを引き留めると存在になると考えている。新しいトレーニングセンターは、ロボット手術の訓練を学ぼうとする意欲的な外科医の時間とリソースの節約に貢献する。

また、国内で実施するトレーニングは、インドの患者のニーズを満たすため、高度なロボット技術の習得においてメリットがある。AIIMSではこれまで、泌尿器科と一般外科でロボット手術を扱ってきたが、今後は新しい外科部門が、最先端のロボット手術を担当する。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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