インド工科大学マドラス校(IIT-M)は4月24日、国立港湾・水路・海岸技術センター(The National Technology Centre for Ports, Waterways and Coasts:NTCPWC)の開設を公表した。
NTCPWCは、インド政府海運省の技術部門で、港湾・水路に最先端技術を導入することを目的としている。港湾・沿岸・内陸の水運とエンジニアリングにおいて、最先端技術と応用製品を開発し、イノベーションを加速することで「メイク・イン・インディア(Make in India)」プログラムを促進する。キャンパス内には、港湾・水路用の大型浅瀬施設である「沈降管理試験水槽」と最新の船舶交通管理システムであるiVTMSやeナビゲーション製品を開発する「海洋情報通信研究所」など5つの最新鋭のラボが作られている。
開所式に参加した同国のサラバナンダ・ソノワル(Sarbananda Sonowal)港湾・海運・水路相兼伝統医学相は、「NTCPWCは、土砂輸送、航行、浚渫、沈降、港湾・沿岸工学、自律型プラットフォーム、車両などの分野において、学生や産業界、研究者のためのユニークで活気あるセンターとして機能しています。これは、首相が掲げる自立したインド(Atmanirbhar Bharat)の実現への一歩となるものです」と語った。
IIT-MのディレクターであるV.カマコティ(V.Kamakoti)教授は「NTPWCはヨーロッパを含む世界の最高の施設と比較しても遜色のないものです。私たちはリーダーやロールモデルとしての地位を確立しつつあります。NTPWCは海事分野での進歩の非常に重要なステップとなるでしょう」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部