2023年06月
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AIが夏季モンスーンの予測精度向上に貢献 インド

インド科学技術庁(DST)が管轄する先端科学技術研究所(IASST)の研究者らが、人工知能(AI)を活用した新しい予測発見アルゴリズム(PDA)を開発し、これによりインドモンスーン(ISMR)の予測可能性を高められるようになった。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが5月5日付で伝えた。

IASSTインド熱帯気象研究所(IITM)とインドのコットン大学からなるチームは、現在広く用いられている海面水温(SST)がISMRの長期の予測計算には不十分であることを発見し、1871年〜2010年までの熱帯帯全体の海洋熱境界深度(D20)とAIを用いて新しいPDAを開発した。その結果、ISMRの季節の18カ月先までの予測可能性を高められるようになった。

研究者らが、今回開発したISMR予測モデルを用いて1980年から2011年のISMRを18カ月先まで予測した結果、実際の予測スキルは0.65となった。これは、45の物理気候モデルによる150年間のシミュレーションから、ISMRと熱帯熱脈パターンの関係をAIが学習し、その学習を1871年から1974年の実際の観測に移したことに基づいている。18カ月先までのISMRの予測スキルは0.87であるため、モデルの改良にはまだ大きな余地がある。

今回の研究成果は、気候モデルの改良と非線形機械学習ツールを使用したことで、今後数年間のISMRの長周期予測に成功する可能性があることを示唆している。ISMRを1年先まで予測することは、政策立案者や農家にとって非常に有益であり、地球温暖化に伴うISMRの変動に対して、国の食糧生産をより強固なものにすると考えられている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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