5月25日、ドイツで開催された国際スーパーコンピューティング会議(ISC2023)で、第61回世界スーパーコンピューティングリストのトップ500が発表され、インドの先進コンピューティング開発センター(C-DAC)にあるAIスーパーコンピューター「AIRAWAT」が75位にランクされた。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが5月26日付で伝えた。
インドのナレンドラ・モディ首相は「AI FOR ALL」というビジョンで「私たちは、インドでAIをつくり、AIをインドのために働かせる必要がある」と述べている。今回の成果について、インド電子情報技術省(MeitY)長官のアルケシュ・シャルマ(Alkesh Sharma)氏は、「AIはデジタル時代において最も有望な技術です。インドは、豊富なデータ、活気あるデジタル経済、優秀な労働力により、強力なAIエコシステムと競争力を備えており、応用AIに関しては、自然言語処理、画像処理、パターン認識、農業、医療画像、教育、ヘルスケア、音声アシスト、ロボティクス、重要産業向けソリューションに焦点を当てています。インドがAI技術を追求することで、社会や経済の最も重要な問題を解決し、世界をより良くすることにつながります」と語った。
インド国家電子政府ディビジョン(NeGD)の会長兼CEOのアビシェーク・シン(Abhishek Singh)氏は、「MeitYが資金提供を行い、C-DACによってAIRWATは運営されています。200ペタフロップスのAIプロセシングパワーを持ち、210ペタフロップスのAIプロセシングパワーを持つスーパーコンピューターPARAM Siddhi-AIと組み合わせることで合計410ペタフロップスのピーク演算能力(Mixed Precision)となります。AIRAWATは、ナレンドラ・モディ首相が掲げる国のビジョンに沿っており、テクノロジーと人工知能を一般の人々の福祉のために活用し、国の社会経済の繁栄に貢献するものです」と語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部