インドで落成した新国会議事堂では、人工知能(AI)が搭載されたDigital Sansadアプリにより、関係者間のシームレスなコミュニケーションとコラボレーションが促進されている。その1つが、AIによる自動議事録作成だ。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが6月1日付で伝えた。

このアプリは、国会議員(MP)、政府ユーザー、市民、事務局員向けに開発された。幅広い先進的な機能を備え、ガバナンスの透明性を高め、市民の関与を強化することで、あらゆる種類の国会リソースにアクセスするための中心的なハブとして機能する。

機能の1つにAIを活用した書き起こし技術があり、議事録をリアルタイムに正確に書き起こすことで、人間がメモを取る必要がなくなり、正確で信頼性の高い記録の入手が保証される。誤字・脱字のリスクが軽減され、文書化プロセスを合理化し、国会議員、研究者、一般市民が大規模に役立つ情報を簡単に検索できるようになる。また、このアプリは、議会の運営を後押しする膨大なリソースと機能性も提供している。

ユーザーは、議会運営、議員参加、討論、質疑応答、メディアギャラリー、デジタルライブラリなど、豊富な議会リソースにアクセスでき、国会議員や市民が立法過程と常に連絡を取り合うことが可能となる。民主的な参加意識を育むConstituency Connect機能を通じて、オープンな対話が可能となり、市民とその代表者をつなぐ橋渡し役も担っている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部