インド工科大学デリー校(IIT-D)は7月15日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビに国際キャンパスを設立するため、アブダビ教育・知識庁(ADEK)およびインド教育省と、了解覚書(MoU)を交わしたことを発表した。
このMoUは、インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相とUAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン(Sheikh Mohamed Bin Zayed Al Nahyan)大統領が立ち会い、調印された。アブダビにインド工科大学のキャンパスを設置することは、2022年初頭に両国首脳の間で署名された包括的経済連携協定(CEPA)で構想されており、インドにとって戦略的に重要なこの取り組みを展開するためにIIT-Dが指名された。
新たな国際キャンパス「IIT-D・アブダビ」は研究中心の場として、学部、大学院、博士課程レベルの学位を提供し、アブダビとUAEの研究と学術のエコシステムに貢献することを想定している。学位は2024年から提供される予定で、詳細は追って発表される。IIT-D・アブダビは、エネルギーと持続可能性、人工知能(AI)、コンピュータ科学と工学、ヘルスケア、数学とコンピューティング、その他の工学、科学、人文科学の分野をカバーする多様なプログラムを提供する予定だ。
IIT-Dはすでに、UAEの学生を対象としたアウトリーチ・プログラムを開始し、同国のアカデミック・エコシステムに貢献している。産業界向けの短期コースやエグゼクティブ・プログラムも間もなく開始される予定である。
IIT-Dディレクターであるランガン・バネルジー(Rangan Banerjee)教授は、「IIT-D・アブダビキャンパスは、私たちの教育と研究が世界的な影響を与えることを確実にするための挑戦であり、機会でもあります」 と抱負を語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部