インドのボパール空港では、同国初の人工知能(AI)ベースの自動交通管理システムを導入する準備を進めており、すでに試験的プロジェクトを開始している。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが7月20日付で伝えた。
これまで空港で駐車をするためには、職員から運転手に手動式のタイムトークンが手渡され、駐車可能になるまで、長時間待機する必要があった。
今回試験運用されたシステムは、タイムトークンがAIに置き換わったものだ。空港内に進入した車のナンバープレートが自動的にスキャンされ、タイム・ログがSMSでドライバーに送信されるという。具体的には、ナンバープレートがAIカメラによってスキャンされ、AIシステムは、色、タイプ、モデル、進入時間、その他のパラメーターに基づいて車両を識別する。
そして、ブラックリスト、特別車両、VIP車両、ホワイトリストに車両を分類する。車両がブラックリストに載ると、即座に警告が発せられる。また、車両が空港を出発すると、AIカメラがその詳細を素早く検知し、ソフトウェアがデータベースを検索して、決められた時間内に出発したかどうかを特定する。車両が決められた時間内に出発しなかった場合、ダッシュボードに警告が表示され、さらに罰則が課せられ、ブラックリストに載ることになる。
ラムジ・アスワティ(Ramji Aswathi)空港局長は、「このシステムが本格的に稼動すれば、6分以上車道に滞留した場合、空港当局は500ルピーの罰金を課す予定です。来訪者と駐車場業者の間で絶えることのない口論に対する適切な解決策になるでしょう。このAIシステムは、人の介入を必要としない管理・監視を行う、他に類を見ない駐車場ソリューションであり、経済的に実現可能で技術的にも高度なものです」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部