2023年09月
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農村部と都市部の格差是正へ、AIによる音声ベースのデジタル決済システム展開 インド

インドでは農村部と都市部の格差を埋める施策として、デジタルインフラを拡大し、音声ベースやオフラインでのデジタル決済方法を展開していく。インドの人工知能(AI)関連のポータルサイトINDIAaiが8月22日付で伝えた。

インドでは、デジタル決済システムであるユニバーサル・ペイメント・インターフェース(UPI)が成長している。2016年にUPIが開始されて以来、デジタル取引は飛躍的に拡大し、現在約3億5000万人が商品・サービスの購入や即時送金のためにUPIを利用している。7月にはこのシステムで約100億件の取引を記録し、昨年より50%以上増加している。一方で、インターネットへのアクセスが少なく識字率も低い、貧しい農村部への浸透は進んでいない。

インド準備銀行(RBI)は、農村部への普及のために会話決済計画を発表した。この機能を使うと、ユーザーはAIを搭載したシステムに支払いを代行してもらうことが可能だ。詳細は明らかにされていないが、ヒンディー語と英語で利用できるようになる予定だ。

また、近距離無線通信技術を利用することでインターネットを介さずに決済できる方法の準備も進んでいる。これによりインターネットや電気通信の接続が利用できなかったり弱かったりする場所での小売デジタル決済が可能となる。

UPIを管理するインド決済公社(National Payments Corporation of India)の責任者であるディリップ・アスベ(Dilip Asbe)氏はフィナンシャル・タイムズ紙に、「今後数カ月で導入されるこれらの施策は、インドの大都市以外でのデジタル決済を促進します」と話した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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