2023年11月
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「ダンシングフロッグ」など両生類の136種が絶滅の危機 インド

第2回世界両生類アセスメントの結果によると、生息地の損失、気候変動、病気が、カエル、サンショウウオ、アシナシイモリ類にとって脅威となっており、5種に2種の割合で両生類(amphibians)が絶滅の危機に直面していることが分かった。科学誌nature indiaが10月18日に伝えた。

国際的な研究チームによるこのアセスメントでは、初めて対象となる2千286種を含む世界の8千種以上の両生類の絶滅リスクについて評価した。その結果、両生類は脊椎動物の中で最も絶滅の脅威にさらされていることが明らかになった。インドでは426種の両生類が評価され、そのうち136種が絶滅の危機に瀕している。その中にはインドの西ガーツ山脈の固有種であるダンシングフロッグも含まれる。

インドのベンガルールにあるスリシュティ・マニパール・インスティテュート・オブ・アート・デザイン&テクノロジーの生態学者であるグルラジャ・K・V(Gururaja K.V.)氏が参加している研究チームでは、2004年から2022年の間に重大な脅威によって300種以上の両生類が絶滅に近づいていることを発見した。

生息地の破壊や劣化は両生類全種の93%を危険にさらし、気候変動は39%に影響を与えている。絶滅の脅威にさらされている種が最も多く生息しているのは、インドの西ガーツ山脈、スリランカ、カリブ海の島々、熱帯アンデス、カメルーン西部の山岳や森林、ナイジェリア東部、マダガスカルだ。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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