2023年12月
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米国の支援でパラマ・ハンサ計算腫瘍学センターを開設 インド理科大学院

インド理科大学院(IISc)は、米国のパラマ・ハンサ・フィランソロピー(PHP)の支援により、パラマ・ハンサ計算腫瘍学センター(PHCCO)を開設したことを発表した。11月3日付。

PHCCOはがんの進行、転移、再発の予測的かつ定量的な数理モデルの研究を促進し、これらのマルチスケールプロセスの根底にある基本的な動態を明らかにし、最終的には臨床における患者の転帰を改善することを目標とする。また、同センターは学術界、医学界、産業界の研究者間の共同研究を通じて、インドにおける計算腫瘍学の将来のリーダーたちの活発なコミュニティの育成も目指す。IIScでがんシステムバイオロジー研究グループのリーダーであるバイオエンジニアリング学科のモヒト・クマール・ジョリー(Mohit Kumar Jolly)准教授がPHCCOを率いる。

PHPとのパートナーシップは、IIScの研究とインフラ整備を支援するために米国で設立された非営利団体IISc財団を通じて進められた。PHPは今後7年間で100万ドルを拠出する予定だ。

PHPの創設ディレクターであるディーラジ・パンディ(Dheeraj Pandey)氏は11月2日に開催された発足式で「私たちPHPは、IIScのミッションを支援し、計算腫瘍学の分野で長期的に大きなインパクトを与える新しいイニシアチブの発足を誇りに思います。IIScとの長期的な協力関係により、インドやその他の地域におけるがんとの戦いに貢献すると同時に、この分野の研究に大きく貢献する若手科学者を育成することを楽しみにしています」と語った。

IIScのゴビンタン・ランガラジャン(Govindan Rangarajan)学長は、「計算腫瘍学という新たな分野の研究を支援するためにPHPが寛大な寄付をしてくださったことを感謝しています。この新しいセンターから生まれるエキサイティングなプロジェクトとソリューションを楽しみにしています」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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