インドのアヨーディヤ開発局(ADA)は、持続可能な指標プラットフォームに基づいて最初の寺院都市を構築するために、アラハス・テクノロジー(Arahas Technology Limited)社と正式に了解覚書(MoU)を締結したことを発表した。インドの人工知能(AI)関連のポータルサイトINDIAaiが1月17日付で伝えた。
このイニシアチブは、州政府がその資源と必要条件を評価できるようにし、ラーム・マンディール(ヒンズー教の神ラーマの生誕の地とされるラーム・ジャンブミの敷地内に建設中のヒンズー教寺院)の完成後に予想される人々の流入に対応するための改良を行うことを目的としている。
ADAのヴィシャール・シン(Vishal Singh)副議長によると、アヨーディヤはAI技術を用いて持続可能な開発を行う最初の寺院都市になるという。町ではすでにスピリチュアルセンター、世界的な観光ハブ、持続可能なスマートシティになるべくインフラ開発が進められており、信者のための宿泊施設などグリーンフィールド、観光促進センター、世界クラスの博物館などの建設が計画されている。
また、サイリュウ川でのクルーズも定期的に行われる予定である。プロジェクトを進めるナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は、アヨーディヤをすべてのインド人の文化意識に刻まれる都市と表現している。アヨーディヤでは、伝統と技術の進歩、精神とデジタルの進歩が出会う場所となりつつある。
サイリュウ川の船頭の1人、アンヌ・マンジー(Annu Manjhi)氏は、「デジタル決済に移行したことで、両替が不要になり、さらにユニバーサル・ペイメント・インターフェース(UPI)を通じて銀行口座に直接入金されるので生活が楽になりました」と語った。こうしたデジタル取引へのシフトは、アヨーディヤ全域で感じられる。こうしたデジタル決済の流れは、中央政府の主要な制度についての認知を促進することを目的とした政府のViksit Bharat Sankalp Yatra(VBSY)と一致している。またデジタル取引の推進は、「デジタル・インディア」という政府のビジョンにも合致している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部