インドの防衛研究開発機構(DRDO)は、他国と協力し、人工知能(AI)を用いて防衛力を強化すると宣言した。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが1月25日付で伝えた。

DRDOの議長であるサミール・V・カマット(Samir V Kamat)氏は、「インドは他の国々と協力して、AIに組み込むアルゴリズムを改善するためのツールと基礎研究を行っている」と明らかにした。カマット氏は、DRDOの防衛部門におけるAIの活用についてコメントする一方、AIは予防保全や監視、サイバーセキュリティに役立つとの考えを示した。

AIを活用したインドと他国の協力関係について、カマット氏は、詳細な説明は控えながらも、「われわれは友好国と協力しています。こうした破壊的な技術に関して、他国と協力することは良いことであると考えます」と述べた。

インドはAIの脅威に対して、学術機関と協力して、AIに基づいた技術を構築している。カマット氏は、「AIの主な脅威は、インターネットやコンピューター上にあります。AIから繰り出される攻撃の多くは、AIで動作するボットと呼ばれるプログラムを介して起こっています。一方で、AIはサイバー防衛にも利用できます。われわれは、いくつかの学術機関と協力して、AIがサイバー侵入を検知し、重要インフラが攻撃されるのを防ぐ技術と、攻撃を防ぐことができるAIツールについて研究しています」と今後の研究の方向性について話した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部