2024年02月
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学問領域を超えた実践的な探求プログラムでウッタラーカンド州の村訪問 インド工科大学

インド工科大学デリー校(IIT-D)は1月29日、Grassroots Innovation Programme (GRIP)2023-2024の一環として、IIT-Dの多様な学問的背景を持つ学生13名がインドのウッタラーカンド州チャモリ県のタポバンとウルガムの村を訪問したことを発表した。

学生たちはウッタラーカンド州の著名なNGOであるSEWAインターナショナルの協力の下、従来の学問領域を超えた実践的な探求に取り組んだ。このプログラムは理論的な知識と農村生活の複雑な現実とのギャップを埋めることを目的とし、社会経済力学、医療施設、教育評価、自助グループ(SHG)との積極的な関わりなども行っている。学生たちは滞在先の文化に浸かり、地域社会の全体的な理解を深めた。

学生たちはタポバン村とウルガム村に滞在して得た知見から、廃棄物管理、伝統芸能、気候変動、季節的農業などに関するいくつかの差し迫った問題を明らかにし、的を絞った介入の必要性を強調した。課題を特定した後、健康と市場情報のためのウェブアプリ/データベースの作成、枯れ草を運ぶためのバスケットの設計、圧縮機の開発、住宅と道路建設のための材料の研究、地元の手工芸労働者の条件の改善、SHGの訓練、ウルガム・バレーの標高の高い村でのパアルキの導入、軽量建築材料の開発、廃棄物管理の強化などの技術的解決策の開発に取り組んでいる。

IIT-Dのアカデミック・アウトリーチ副学部長のスボッド・シャルマ(Subodh Sharma)教授は「GRIPイニシアチブは、ただの視察にとどまらず、社会的没入の段階を含むように設計されています。この段階で学生は小さな町や村を含むコミュニティでかなりの時間を過ごし、地域のニーズや課題を深く理解し、草の根的な社会問題を特定する道を開くことを目的としています。次のステップではこれらの課題に対処するため革新的な解決策を考案します」と述べている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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