2024年03月
トップ  > インド科学技術ニュース> 2024年03月

AIを活用して犯罪防止・取り締まり推進―危険性の高い地域を発見 インドの州警察

インドのウッタル・プラデーシュ(UP)州の新任警察署長であるプラシャント・クマール(Prashant Kumar)氏は、就任後初の会見で、人工知能(AI)を活用した取り締まりに重点を置くことを発表した。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが2月8日に伝えた。

AIを活用した予測的取り締まりは、データを分析し、危険性の高い地域を発見することで、警察が犯罪を予測・防止するのに役立つ。クマール氏によると、犯罪防止や、犯罪捜査、潜在的な犯罪者と被害者の特定、警察の介入目標の特定にすでにAIの使用を始めている。

クマール氏は、「AIを活用した予測的取り締まりは、データを分析し危険性の高い地域を発見することで、犯罪を予測・防止するのに役立ちます。私たちは、犯罪を防止するために警察が介入すべき対象を特定し、過去の犯罪を解決し、潜在的な犯罪者と被害者を特定するためにAIを使い始めています。さらにサイバー犯罪への対処は我々の最優先事項であり、現在ではUP州の全地区にサイバー警察署が設置されています」と述べた。

現時点で、警察はソーシャルメディア上のいかなる苦情にも7~8分以内に対応するよう指示されている。クマール氏は、「警察は事故のパターンを監視し、それに応じて救急車と緊急用の警察車両を配備します。我々は、犯罪被害証明書(FIR)、クライムロード、ソーシャルメディア、オンライン・オフライン・アプリケーション、犯罪・犯罪追跡ネットワーク&システム(CCTNS)を含むさまざまなデータベースを統合しました」と指摘。そのうえで、「州首相(CM)の指示により、公的苦情審査ポータルはデジタル化され、より迅速な救済が可能となりました。加えて、同州のほぼ4,000カ所のスポットが現在10,000台の防犯カメラの監視下にあり、女性や子どもたちの安全が確保されています」と話した。

UP州は法秩序の改善と政府の強力な政策により、投資家が集まるようになったため、ビジネスのしやすさランキングで2位へとランクアップしている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る