2024年04月
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鉄道、海岸、高温地域は新型コロナをどのように広げたか インドで解析

インド・シッキムマニパル工科大学の研究者らは、インドのケララ州、マハシュトラ州、ニューデリー州、タミル・ナードゥ州、グジャラート州など、鉄道網が発達しているインドの沿岸部や高温の州では、新型コロナウイルス感染症(COVID−19)の感染リスクが高いことを明らかにした。科学誌nature indiaが2月25日に報告した。研究成果は学術誌Scientific Reportsに掲載された。

同大学のムスミ・グプタ(Mousumi Gupta)氏が率いるこの研究は、2020年3月から2022年12月までのインド医学研究評議会のデータを用いて、地域レベルでのCOVID-19症例の分布パターンを調べたものだ。特定の地理的エリア(クラスター)の症例をグループ化し、ホットスポットを特定し、地域ごとの疾病パターンのばらつきと均一性を分析した。

第1波、第2波、第3波におけるCOVID-19の感染拡大の関連性を理解するためにマッピングソフトArcGISで陽性症例のクラスターを鉄道網の路線に重ね合わせたところ、陽性患者群の広がりは鉄道と関連していたことが示された。主要な鉄道路線沿いに位置し、高温多湿の気候地帯に密集するいくつかの地区で症例が急増した場合、輸送網に沿ってウイルスが広がり、感染を助長する環境条件が整っていたことを意味する。

「このような地区での感染急増は、つながりのある地域全体に広く感染を拡散する可能性がある」と研究者らは述べた。今後、研究を進めることで、鉄道交通における警戒や、駅や列車内の衛生管理強化などの対策の有効性が明らかにされるだろう。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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