2024年04月
トップ  > インド科学技術ニュース> 2024年04月

アンタラ社とシニア向け移動支援製品の設計協力 インド工科大学デリー校

インド工科大学デリー校(IIT-D)は3月13日、インドのアンタラ・シニアケア(Antara Senior Care)社と高齢者向け移動支援製品の設計協力について了解覚書(MoU)を交わしたと発表した。

資金40億ドルのマックスグループの傘下にあるアンタラ社は、シニア向けのライフスタイルとライフケアの総合サービスプロバイダーである。アンタラ社によると、インドでは生活環境改善と医療進歩により国民の寿命が延び、高齢者数とその割合が増加しており、高齢に伴い、可動性障害、さらに引き続き聴覚・視覚障害の発生は不可避である。この度のIIT-Dのデザイン学部との提携により、共同した研究・製品開発が可能となり、知見の共有、研究コンサルティング、EDP、およびラボの共同利用を通して、高齢者の安全、自立性、認知力、またコミュニケーション能力を向上させる包括的デザイン・ソリューションの開発に重点を置いている。移動支援製品から認知機能向上のゲームまで、多様なプロジェクトが期待される。例えばアンタラ社の広範囲なリサーチにより、高齢者が移動支援製品に休憩オプションを望んでいることが明らかになり、高齢者の立場に立った新たな移動支援製品デザインの概念化につながった。

アンタラ・アシステッド・ケア・サービスのイシャーン・カンナ(Ishaan Khanna)最高経営責任者は、「この協力は自社の過去10年の知見からの自然な流れです。インド唯一のシニアケア総合サービスプロバイダーとして、常に変化する高齢者のニーズに応じて進化してきました。今回の提携は、高齢者のニーズに応える革新的な製品を提供し、高齢者の尊厳と自律ある生活を守るものです」と語った。IIT-D産学連携担当プリーティ・ランジャン・パンダ(Preeti Ranjan Panda)部長は「高齢者のニーズに対応することは非常に重要であり、この協力を通じて、革新的な解決策の創出を目指します」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る