2024年07月
トップ  > インド科学技術ニュース> 2024年07月

スタートアップ支援と女性研究者活躍について言及 インド科学技術相

インド科学技術省は、ニューデリーで科学技術庁(DST)の討論会議が開催され、議長であるジテンドラ・シン(Jitendra Singh) 科学技術相が、スタートアップ支援や、女性研究者の活躍について言及したことを伝えた。会議は6月15日に開催され、各省庁の高官や研究所所長などが参加した。6月15日付け。

(出典:PIB)

同相は、「インドでは2024年までに12.5万社以上ものスタートアップが誕生し、さらに110社以上のユニコーン企業が輩出されるなど世界のスタートアップの中心地になりつつあります。それらの企業は宇宙分野でも素晴らしい業績を上げ、さらに量子技術分野ではこの2年で40社以上ものスタートアップが生まれ、世界的な影響を与えています。さらに、Global Innovation Indexにおけるインドの順位が、2015年の81位から2023年には40位へと大幅に上昇し、科学・工学分野の出版件数と博士号授与数においてはインドが世界第3位となりました。ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相指導の下、環境が整いつつある今が、インドの科学技術の発展にとって最良の時です」と語った。

また、インド政府が2016~2023年にかけて、科学技術分野の新進起業家を支援する「イノベーションの開発と活用のための国家イニシアチブ(NIDHI)」に約90億ルピーを投資してきたことも明らかにした。

同相は、「インドは現在、量子技術に関して他国と対等な立場にあります。我々の使命とビジョンは、量子技術に関する限り、インドを世界のリーダーとして確立することです」と語り、国家量子ミッションに注力し、量子技術と量子通信の開発に取り組むよう関係者に指示した。さらに科学技術の発展におけるスタートアップや民間セクターの役割を強調し、インド工科大学マドラス校(IIT-M)がインキュベートしたバンガロールの新興企業であるQuNu Labs社が、量子技術に基づくセキュリティ製品の開発に関してDSTの技術開発委員会(TDB)と了解覚書(MoU)を締結したというサクセスストーリーを紹介した。

同相は、学外研究開発(R&D)における女性の参加数が過去10年間で倍増した点について触れ、政府による特別な取り組みや、フェローシップSTEMプログラムなどによる努力の成果であることを称賛した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る