2024年12月
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インドのウマ研究センター、国際獣疫事務所のリファレンスラボラトリーとして認定

インドの畜産・酪農・水産省は11月8日、傘下の畜産・酪農部門(DAHD)がハリヤナ州ヒサールで運営するインド農業研究評議会のウマ研究センター(ICAR-NRC Equine)が国際獣疫事務局(WOAH)のリファレンスラボラトリーに認定されたと発表した。

第20回家畜センサスによると、インドには約55万頭のウマ(馬、ポニー、ロバ、ラバ)がおり、さまざまな生業や産業において重要な役割を果たしている。ICAR-NRC EquineがWOAHのリファレンスラボラトリーに認定されたのは、DAHDが科学や診断インフラ、動物衛生に関する課題におけるリーダーシップの強化に継続的に取り組んできたことを裏付けるものである。

WOAHの認定は、インドが研究や診断において国際基準を順守していることを証明するだけでなく、世界の動物衛生に対するインドの貢献を強化するものでもある。ICAR-NRC Equineは、インドの畜産部門においてWOAHのリファレンスラボラトリーに指定される4番目の研究所となる。

ICAR-NRC Equineの正式な指定は、2025年5月に開催される第92回WOAH総会と世界代表者会議で発表される予定である。この画期的な出来事は、インドの動物衛生に関する診断能力を向上させ、パートナーシップを確立し、リーダーシップの強化に向けた一歩となる。

ダニ媒介性の原虫によって引き起こされる馬ピロプラズマ症は、国際的にもウマ産業にとって深刻な影響を与える疾病だが、ICAR-NRC Equineはこの病気の最先端の診断ツールを開発している。よってICAR-NRC Equineは今後、国際協力において重要な役割を果たし、特に馬ピロプラズマ症に関する研究イニシアティブを主導していくことになる。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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