インド科学技術省(MoST)は、ジテンドラ・シン(Jitendra Singh)大臣がPHD商工会議所主催の「ステイツポリシー・コンクラーベ2024」で、未開拓や開拓が十分でない分野を開発することはインドの2047年の目標達成にとって不可欠であると発言したことを明らかにした。
(出典:PIB)
同大臣は会議の中で、深海探査やヒマラヤ開拓などの必要性を強調し、インドは来年末までに深海探査ミッションを委託する立場になると述べた。インドには、オリッサ州からマハラシュトラ州にかけて、海岸距離が750kmを超える12州がある。深海には天然資源が大量に存在し、国の成長軌道に貢献する方法で探査する必要がある。同大臣は、インドは過去10年間、好ましい政治的環境に恵まれてきたとし、2047年の目標達成にも役立つと述べた。深海探査が過去70年間未開拓であったのは、政治的環境の欠如と考えられる。
ヒマラヤの資源はヒマーチャル・プラデッシュ州やウッタラーカンド州、その他の州にとって重要である。インド政府は、未開拓や開拓が十分でない分野の開発において、海洋資源の重要性を他のどの州よりも早く気付くと同時に、ヒマラヤでラベンダー栽培を行うパープル・ミッションにも力を入れる。ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は、これらに関して2022年と2023年の独立記念日の演説で連続して言及した。同大臣は、ラベンダーに関するスタートアップの成功を強調し、ジャンム・カシミール州にはラベンダーのスタートアップが現在約3000社あると述べた。
また、適切な産業との連携は創業の際に重要であるとし、学術研究と産業界との間に緊密な関係を築く必要性を説いた。インドでは2014年、スタートアップはわずか350社であったが、現在17万社となり、世界3位の地位となった。インドは2047年の目標達成に向け、グローバル戦略における国家資源財団の提案を検討している。
(2024年12月11日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部