インド科学技術省(MoST)は11月14日、国内で開催された技術イベントにおける講演の中で、インドの特許出願件数が6万4000件を超え、その55%以上を国内のイノベーターが占めるなど、同国のイノベーション環境が大きく進展していると発表した。

(出典:PIB)
講演を行ったジテンドラ・シン(Jitendra Singh)科学技術相は、インドが世界第6位の特許出願国となった事実を紹介し、政策支援や研究インセンティブの拡充により、国内で高付加価値の特許が生まれやすい環境が整ってきたと説明した。従来は研究や指導を海外に依存する例が多かったが、近年は国内で研究を完結させる動きが強まっているとした。
同相はまた、インドがグローバル・イノベーション・インデックスで81位から38位へと順位を上げた背景に触れ、近年の成果として、宇宙探査「チャンドラヤーン3号」、世界初のDNAワクチンの開発、国産抗生物質や遺伝子治療試験の進展を挙げた。これらの成果が同国の科学技術力の向上を示すものだと説明した。
講演では、技術イベント「INNOTECH25」の意義にも触れ、産業界、研究者、ベンチャーキャピタリスト、若手起業家らが集まり、MoSTが支援する展示会や会議がアイデアの事業化を促進する場になっていると紹介した。同イベントには20を超えるベンチャーキャピタリストが参加し、官民連携が次の技術成長を支えると述べた。
さらに同相は、起業、スタートアップ、スキル習得、応用科学が新たなキャリアとして広がる中、政府制度「ムドラ」、「PMスヴァニディ」、「PMヴィシュワカルマ」が支援的役割を果たしていると説明した。国家教育政策(NEP 2020)の導入により学際的学習が進み、INSPIREフェローシップやMANAK賞、女性・部族コミュニティ向けプログラム、海外研究者と国内機関をつなぐVaibhavイニシアチブなどの取り組みも紹介した。
講演では、同相が学生と交流し、提出されたプロトタイプを確認したほか、人工知能、機械学習、IoT、自動化、バイオテクノロジー、災害管理などの分野における学生プロジェクトを評価し、若者の創造性が示されたことが紹介された。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部