インドの電子・情報技術省(MeitY)は、国家スーパーコンピューティングミッション(NSM)の下で、これまでに合計計算能力40ペタフロップスとなる37台のスーパーコンピューターを全国に配備したと発表した。
NSMは2015年4月に450億ルピーの予算で開始された。MeitYとインド科学技術庁(DST)が先進コンピューティング開発センター(C-DAC)およびインド理科大学院(IISc)を通じて共同実施している。直近5年間で34台のスーパーコンピューターが導入され、IISc、インド工科大学(IIT)、C-DAC、R&Dラボなどの主要な研究・教育機関に加え、地方の中小都市にも設置が進んでいる。現在、6台のスーパーコンピューティングシステム(総額68億ルピー)の導入も進行中だ。
近年の導入システムの多くを担う「PARAM Rudra」シリーズは、国内設計・製造のRudraサーバーと国産ソフトウエアスタックで構築され、物理学、地球科学、宇宙論などの高度研究に利用されている。稼働率は多くが81%超、95%を超える例もあり、260以上の機関から、1700人超の博士課程学生を含む、1万3000人以上の研究者を支援してきた。計算ジョブは累計1000万件超、学術誌での論文発表は1500件以上に達する。
NSMの下で、スーパーコンピューターの自立実現を目標に掲げ、包括的なエコシステム形成が進んでいる。その中には、スーパーコンピューターの主要コンポーネントであるRudraサーバーボードの国内設計・開発・製造、コンピューターノード間の高速相互通信ネットワークの開発、冷却技術の独自開発、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)ソフトウェアの開発、教育研究機関のHPCやAIコンピューティングへのニーズに応えるためのPARAM Shavakの国内開発・設計・製造、国家的重要性を持つ洪水予測・災害管理・都市環境と気象モデリング・石油とガスの地震データ処理システム・材料科学などの分野におけるHPCアプリケーション導入、能力強化に向けたHPCプロセッサ・アクセラレータ・ストレージの設計開発が含まれる。
(2025年12月10日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部