2026年03月
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シプラ財団と提携し呼吸器医学センターを設立 インド理科大学院

インド理科大学院(IISc)は2月11日、インドのシプラ財団(Cipla Foundation)と提携し、ベンガルールのタタIIScメディカルスクールにシプラ財団呼吸器医学センターを設置すると発表した。

インドでは慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息など呼吸器疾患が依然として深刻な問題であり、大気汚染やたばこ使用、職業曝露、認知不足が課題の一因とされる。一方で、訓練を受けた呼吸器専門医や専門施設の偏在、とくに大都市圏外での医療アクセスの遅れも問題になっている。

新センターは、診断、外来・入院、専用ICU、高度治療ユニットを備え、呼吸器疾患に対する最先端の治療を提供する。また、早期診断と高度研究、スキル開発を通じてインドの呼吸器医療エコシステムを強めるとしている。

研究面では、COPD、間質性肺疾患(ILD)、喘息についてインド特有の診療ガイドライン整備を支援するほか、バイオマーカー、薬理ゲノミクス、AIを用いた肺診断、治療法の研究を進める計画だ。人材育成では、呼吸器専門医や関連分野の専門職を育成し、ワークショップや国際連携を通じた知識共有も促す。地域向けには早期スクリーニング、大気質の啓発、禁煙支援、予防的な肺の健康づくりのプログラムを推進する。

シプラ財団のアヌラグ・ミシュラ(Anurag Mishra)代表は、ケア、研修、研究を結び付け、最も必要とする地域社会に実質的で持続的な効果をもたらしたいと語る。IIScのゴビンダン・ランガラジャン(Govindan Rangarajan)学長は、呼吸器疾患は公衆衛生上の重要課題であり、タタIIScメディカルスクールはインドで発見・育成された呼吸器ケアや学際研究、革新的な医療ソリューションを強化するとともに、医療人材育成、医療が行き届いていない人々への公平なアクセスを強化すると説明した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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