2026年05月
トップ  > インド科学技術ニュース> 2026年05月

並列ロボットのリンク干渉を回避する最大作業空間領域の解析手法を提示 インド

インド工科大学マドラス校(IIT-M)は4月21日、同大学の研究者らが、並列ロボットにおけるリンク干渉を回避できる作業空間領域を解析する手法を示したと発表した。

並列ロボットは、地面に固定された基台と可動プラットフォームを複数のリンク機構で接続した構造を持ち、複数の可動脚を備えたテーブルのような形状を取る。高い剛性、精度、動的性能、可搬重量比の高さを有し、フライトシミュレーションやロボット手術、精密加工などに利用される。一方で、運動学的挙動や設計が複雑であり、作業空間が比較的小さく、リンク同士の衝突が生じやすいという課題がある。このため、ロボットの動作前に作業空間内で問題が発生する点を特定する試みが行われてきた。

本研究は、IIT-M工学設計学科のビベカナンダ・パトラ(Bibekananda Patra)博士、ニシャン・アディティヤ・チャンドラムーリ(Nishanth Adithya Chandramouli)氏、サンディパン・バンディオパディヤイ(Sandipan Bandyopadhyay)教授が実施した。対象は、固定プラットフォームと可動プラットフォームを6本の伸縮脚で結ぶ代表的な並列ロボットで、6自由度を持ち、部分的に対称性を持つStewart-Goughプラットフォームマニピュレータ(SRSPM)である。同機構は産業界と学術界の双方で重要性が高く、解析が難しいことから、他のより単純な機構への適用可能性も期待される。

本研究では、リンク同士の衝突解析のため、脚を中央が円柱で両端に同径の半球を付加したカプセル形状としてモデル化した。可動プラットフォームの各姿勢に対し、脚同士が接する接線条件に基づいて任意の脚対間の干渉を検出し、作業空間内でリンク同士が衝突しない最大の球状領域を特定した。提案手法は半解析的であり、他の並列マニピュレータにも適用可能な汎用性を持つ。

インド工科大学ブバネーシュワル校(IIT-BBS)のビマレシュ・ムラリダラン(Vimalesh Muralidharan)助教授は「本研究は、位置と姿勢を含む6次元の衝突回避作業空間を効率的に求める枠組みを提示しています。空間問題を点対点および点対直線距離の計算という基本的な平面問題に分解できることを示した点も重要です」と評価した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

  • アジア・太平洋総合研究センター
  • Science Japan
  • 客観日本
上へ戻る