2026年06月
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ブラックホール周辺の銀河系外ジェット、形状差にプラズマ組成が影響 インド

インド科学技術省(MoST)は5月6日、アリャバッタ観測科学研究所(ARIES)などの国際研究チームが、超大質量ブラックホール周辺から噴出する銀河系外ジェットの外観差に、プラズマ組成が影響し得ることを示したと発表した。研究成果は学術誌The Astrophysical Journalに掲載された。

多くの遠方銀河には、太陽の数百万~数十億倍の質量を持つ超大質量ブラックホールがあり、プラズマとエネルギーの細いビームであるジェットをほぼ光速で放出する。銀河系外ジェットは数千光年にわたり、電波からガンマ線までを放射する。天文学者は、ファナロフ(Fanaroff)氏とライリー(Riley)氏が1974年に分類したFR I型とFR II型に注目してきた。FR I型は中心核付近で最も明るく外側へ拡散する「中心輝度型」、FR II型は中心核付近では暗いが遠方まで細く保たれ、先端にホットスポットを形成する「縁辺輝度型」である。

研究は、ARIESのプリエシュ・クマール・トリパティ(Priyesh Kumar Tripathi)氏、インドラニル・チャットパディヤイ(Indranil Chattopadhyay)博士、サンジット・デブナート(Sanjit Debnath)氏、ポーランドのニコラウス・コペルニクス天文センターのラジ・キショール・ジョシ(Raj Kishore Joshi)博士、プレジデンシー大学のリタバン・チャタジー(Ritaban Chatterjee)博士、MJPRUバレイリーのM・サリーム・カーン(M. Saleem Khan)博士らによるもの。研究チームは、ARIES開発のコードで、キロパーセク規模に及ぶジェットの3次元磁気流体力学(MHD)シミュレーションを行った。同コードは相対論的状態方程式を組み込み、各領域の広い温度範囲を扱える。

3D Volume rendering of the jet tracer for electron-proton and mixed plasma jet
(出典:PIB)

研究チームは、小さな曲がりを生じさせる「キンク不安定性」が形状を決める主要因であり、その揺らぎがジェットの前進より速く成長すると、ビームが乱れてFR I型の淡く拡散した構造になることを見いだした。陽電子を多く含むレプトンに富むジェットは高温で、膨張・減速して直進性を保ちにくく、FR I型になりやすい。一方、主に電子と陽子から成るジェットは形態間を移行しやすく、望遠鏡で見える姿は長く続く宇宙の進化の過程の一瞬の姿に過ぎないことを示している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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