2026年10月
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高齢者の灰白質減少に伴う言語能力の低下を表層白質が補う可能性 インド

インドの高齢者を対象にした国際研究チームは、脳の灰白質が減少しても、大脳皮質直下の表層白質の状態が良ければ認知能力の維持に役立つ可能性があることを示した。科学誌nature indiaが9月21日に伝えた。研究成果は学術誌Alzheimer's & Dementiaに掲載された。

灰白質は大脳では主に表層の大脳皮質を構成する。その下にある白質は、ミエリンに覆われた軸索を多く含み、灰白質の異なる領域間や脳と体の間で信号を伝える。研究には、ベンガルールの国立精神保健・神経科学研究所の研究者らも参加した。

研究チームは60歳以上の成人459人の脳画像を解析し、認知機能を評価した。表層白質の微細な構造を調べるため、水が脳組織内をどのように移動するかを測定する高度な拡散MRIを用いた。神経細胞が信号を送受信するための小さな突起である神経突起の密度と、その周囲を自由に移動する水の量に着目した。神経突起の密度が低いことや、自由に移動する水が多いことは、ミエリンの減少、炎症、腫れなどに関連する組織の変化を反映している可能性がある。

言語、記憶、実行機能、視空間能力を調べた結果、状態の良い表層白質は、これらのうち言語能力の高さと最も一貫して関連していた。関連が最も明確であったのは、単語の認識、流暢な発話、言語情報の保持に関わる脳の領域であった。一方、灰白質の減少に表層白質の健全性の低下が重なると、言語課題の成績が低く、認知機能も損なわれていた。白質と灰白質がともに認知機能を支えていることが示唆された。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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