2021年09月
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廃棄物資源から環境に優しいプラスチック原料を生産 漢陽大学校が新技術開発

韓国の漢陽大学校(Hanyang University)は7月19日、化学工学科のソ・ヨンウン(Seo Young-woong)教授の研究チームが、廃棄物資源から環境に優しいプラスチック原料を生産するための技術を開発したと発表した。

研究チームは、低価格で安全性に優れた多孔質銅(porous copper)触媒と、再生可能なプラスチック原料を生産するための触媒技術を開発した。さらに、有機性廃棄物資源からプラスチックを生産するための原料となるフランを基盤とするジオール(furan-based diol)の合成にも成功した。この研究は科学技術情報通信部(Ministry of Science and ICT)の支援を受けて実施された。

今回開発された固相合成(solid-phase synthesis)を用いてフランを基盤とするジオールを合成する方法は、銅を用いて低温で高速に触媒を反応させるために重要な技術である。これにより、高価な貴金属を用いる従来の方法の制約を克服し、触媒の性能や持続時間を向上できる。さらにこの技術を用いた触媒の大量生産にも成功したという。

このフランを基盤としたジオールは、環境負荷の少ないプラスチック原料として、ポリエステルやポリウレタンの原料であるポリオールを代替できる可能性がある。廃棄プラスチックによる環境汚染問題が深刻化し代替素材への関心が高まるなか、この技術が一つの解決策となる可能性がある。

ソ教授らは現在、低価格の原料を用いた触媒反応に関する複数の企業との共同研究や、商用化に向けた工程の確保に取り組んでいる。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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