韓国科学技術情報通信部(MSIT)は、中米コスタリカの科学・技術・電気通信省(Ministry of Science, Technology and Telecommunications)と、第1回目の科学・技術に関する韓国-コスタリカ合同委員会会議(Korea-Costa Rica Joint Committee Meeting on Science and Technology)を開催した。7月23日に発表した。
今回の会議は、2020年11月に行われた高官会談を受けたものだ。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックのためオンラインで開催された。両国の政府機関、学術機関、研究機関の関係者16名が出席し、科学技術・イノベーション政策や再生可能エネルギー、新薬開発に関する関心事項の共有と、共同研究プロジェクトの提案や連携体制の確立に関する議論が行われた。
この中で、再生可能エネルギーに関しては、コスタリカのバイオマスと韓国の酵素開発技術を組み合わせた、コスト効率の高いバイオ燃料の開発や商用化の方法が検討された。
新薬開発に関しては、コスタリカの生物多様性と韓国の候補材料同定技術を活用した代謝性疾患の治療薬や機能性食品、化粧品の開発や商用化の方法が議論された。
さらに、コスタリカの生物資源と韓国のハイスループットスクリーニング(high-throughput screening: HTS)技術を利用した受容体開発等、ナノバイオテクノロジー分野での連携も議題となった。
MSIT国際協力局(International Cooperation Bureau)のキム・ソンギュ(Kim Seong Gyu)局長は「バイオ燃料、新薬、保健機能食品、化粧品等の分野で目に見える成果を生み出せる共同研究プロジェクトを特定、拡大することにより、強力なパートナーシップを構築したい」と展望を語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部