韓国特許庁(KIPO)は、世界知的所有権機関(WIPO)の「グローバルイノベーション指数(Global Innovation Index)2021」で、韓国が過去最高の5位となったことを発表した。9月23日付。
ジュネーブで開催されたWIPOの会合でビデオメッセージを発表する韓国の代表 (提供:WIPO)
韓国は昨年の10位から大きく順位を伸ばし、アジア最高位を獲得した。KIPOによると、調査対象の132カ国中、1~4位は昨年と変わらず、スイス、スウェーデン、米国、英国であった。アジアではシンガポールが8位、中国が12位、日本が13位となった。
グローバルイノベーション指数はWIPOが米国の独立系シンクタンク、ポーチュランズ研究所(Portulans Institute)と共同で2007年から毎年発表しているランキングであり、イノベーションエコシステムに関するパフォーマンスを81の指標に基づき評価する。2021年度のスコアは、イノベーション活動を促進する要素を評価する5つのカテゴリから成る「インプット」と、イノベーション活動の実績を評価する2つのカテゴリから成る「アウトプット」という2種類のサブ指標に基づき算出された。
韓国は、「インプット」のうち、将来への投資を評価する「人的資本・研究(human capital and research)」カテゴリで1位を獲得した。 また、知的財産権の申請が増加したこと等が評価され、「アウトプット」のランキングが昨年の10位から5位に上昇した。 さらに、81の指標のうち、昨年より5つ多い9指標で首位を獲得した。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領はソーシャルメディアで、上位20カ国のうち韓国のイノベーション能力の伸びが最も大きかったことに言及し、イノベーション大国としての地位を強固にしたとコメントした。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部