2021年11月
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ラジオ波焼灼療法中の蒸気爆発を検出する「センサー搭載針」開発 KAIST

韓国科学技術院(KAIST)は、温度と圧力をリアルタイムで測定でき、薄型で柔軟なセンサーを搭載したラジオ波焼灼療法(Radiofrequency ablation:RFA)用の針を開発した。10月20日に発表した。研究の成果は科学誌 Advanced Science に掲載された。

RFAの施行中、焼灼部位の内部の蒸気圧が高まることにより、破裂音を伴う「蒸気破裂(steam pop)」が生じることがある。この現象は隣接する組織に悪影響を与えることが知られており、がんの再発との関係性も研究されている。

KAISTのパク・インキュ(Park Inkyu)教授の研究チームは、この蒸気爆発を信頼性の高い方法で検出し、組織内に拡散する蒸気を観測できるセンサーを開発した。

臨床試験では、蒸気爆発が起こると、蓄積した熱蒸気が突然放出されて隣接する組織に拡散し、焼灼プロセスを加速することがわかった。さらに研究チームは、その場で超音波イメージングと計算シミュレーションを行うことで、針の周囲の不均一な温度分布が、蒸気爆発の主な原因の1つであることを突き止めた。

(提供:KAIST)

パク教授は、さまざまな物理・化学センサーを追加することで、他の医療機器や産業用工具にもこの技術を応用できる可能性があると説明し 、「直径0.3ミリメートルの体外診断用の針にこのセンサーを搭載することも試みている」と語った。

この研究は韓国研究財団(National Research Foundation of Korea)の支援を受けて実施された。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部