韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は2月9日、2022年度の「宇宙チャレンジプロジェクト(Space Challenge Project)」を発表した。月着陸船(lunar lander)の月面着陸や韓国独自の衛星測位システム(Korean Positioning System)開発等のミッションの下で、自己推進式(self-propelled)の宇宙船に用いる高性能な液体推進剤(liquid propellant)のロケットエンジンを開発することを目指す。
このプロジェクトは、
―の2つで構成される。
MSITはこれに先立ち1月26日、パンギョ(Pangyo)で、量子技術の育成を目的とした「韓国量子産業センター(Korea Quantum Industry Center: K-QIC)」 の開設式を行った。量子技術は、韓国政府が推進すべき重要・新興技術として指定した10の技術の1つである。開設式には学術関係者や研究機関のほか、サムスン電子(Samsung Electronics)、LGエレクトロニクス(LG Electronics)、ポスコ(POSCO)等、量子技術の商用利用を検討する企業が出席し、産学連携を強化する方法を議論した。
また、MSITのイム・ヘスク(Lim Hyesook)長官は1月25日、「次世代ネットワークの開発戦略(Next Generation Network Development Strategy)」 の方向性を発表するためのラウンドテーブルを開催し、さまざまな分野の専門家から意見を聴取した。
MSITは最先端技術を支援し、ネットワークインフラを発展させ、海から空への(sea-to-sky)ネットワーク を構築すると発表した。韓国電子通信研究院(ETRI)が5G-advanced・6GやXRサービス等、没入型体験の普及に備えたネットワーク技術を提示したほか、通信企業は通信エコシステムの強化に向け連携すると約束した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部