2022年07月
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イメージング速度を12倍向上、画像数は10倍減―AI用いて光音響イメージングを開発 韓国POSTECH

韓国の浦項工科大学校(POSTECH)の研究者らが、高速で患者への負担が少ない、人工知能(AI)を用いた光音響イメージング(photoacoustic imaging:PAI)技術を開発した。5月16日付け発表。

PAIは、光を照射された物質が熱膨張し音を発する現象を用いて体内を撮影する。最近のPAIでは、同じ領域を何度も画像化する「局所化(localization)イメージング」手法が使用されている。この手法は非常に高い空間分解能を達成できる反面、時間分解能が犠牲になるため、即時に反応を確認しなければならない研究への利用が難しかった。

そこで、同校のキム・チュルホン(Kim Chulhong)教授らと米国・カリフォルニア工科大学(Caltech)による共同研究チームは、ディープラーニングを用いたイメージング速度の向上と、レーザー光の照射量の削減により、「イメージング速度」、「空間分解能」、「患者の身体への負担」という3つの課題を一挙に解決した。チームはこの技術を用いて、使用する画像数を10倍以上減らし、イメージング速度を12倍向上させることに成功した。

(提供:POSTECH)

この成果は、速度と空間分解能の両方で高い水準が求められる前臨床と臨床研究への局所化PAI技術の利用に向けた新たな可能性を提示している。このような用途には、薬物に対する血行動態反応の測定等がある。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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