2022年11月
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マスク装着中でも人の声を検知できる、皮膚貼り付け型のマイクセンサー開発 韓国

韓国の浦項工科大学校(POSTECH)は、チョ・キルウォン(Cho Kilwon)教授らが率いる研究チームが、雑音の多い環境やマスク装着中でも人の声を検知できる、皮膚貼り付け型のマイクセンサーを開発したと発表した。10月18日付け。この研究の成果は学術誌 Advanced Materials に掲載され、裏表紙に選ばれた。

電話や無線機に内蔵されている従来のマイクは、周囲が騒がしい場合や話者がマスクを着けている場合に、人の声を認識できないことがある。

そこで研究チームはこの欠点を克服するため、微小電気機械システム(microelectromechanical system:MEMS)技術に基づき、エレクトレットを用いて発電される(electret-powered)、孔のパターンを持つポリマーの振動板(ダイアフラム)を組み込んだ聴覚センサーを開発した。

センサーはこのダイアフラムを用いて、人が話す際の首の皮膚の振動を検知する。コンサートホールのような騒がしい場所や、話者がガスマスクで完全に顔を覆っている場合でも明瞭に声を聞き取ることができる。

(提供:いずれもPOSTECH)

この技術は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策等の防護具を身に着けた医療提供者や、ガスマスクを装着した消防士によるコミュニケーションに利用できると期待される。さらに、呼吸器疾患の診断や健康状態のモニタリングにも応用できる可能性がある。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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