韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は6月1日、「半導体設計・検証インフラ活性化プロジェクト」の一環として、半導体設計を専攻する学部生と大学院生向けの「マイ半導体」の製造サービスが本格的にスタートしたことを発表した。

学生が製造を申請すると、電子通信研究院(ETRI)、ソウル大学校(SNU)、大邱慶北科学技術院(DGIST)が運営する半導体ファブで500ナノメートルCMOS技術を用いた半導体が製造・パッケージングされ、設計した学生に提供される。

2023年第4四半期に、パイロットサービスを一度提供した後、2024年から2027年までの4年間にわたり、1年当たり6～12回の設計検証サービスを提供することが計画されている。この計画に基づき、毎年500～1,000人の学生が半導体製造の恩恵を受けられると予想される。

ユン・ソンニョル(Yoon Suk Yeol)大統領は、2022年6月の閣議で全省庁に対し、半導体人材の育成に特に力を入れるよう指示しており、今回のサービスはその指示を受けた措置の一つとなる。

MSITのイ・ジョンホ(Lee Jong-ho)長官は「韓国がシステム半導体の競争力をより効率的に確保するためには、差別化された施策を積極的に導入する必要があり、今回のプロジェクトもその一つだ。我々は、このプロジェクトを通じて優秀な人材を育成するために最善を尽くす」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部