韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は「第5回韓国-ASEAN科学・技術・イノベーション優秀賞(5th ROK-ASEAN Award for Excellence in Science, Technology and Innovation)」の表彰式を開催した。12月4日付発表。

この賞は、韓国との共同研究に関心を持つ東南アジア諸国連合(ASEAN)の有望な若手研究者の発掘を通じて、韓国・ASEAN加盟国間の科学技術協力基盤を強化することを目的としている。

今回、ASEAN加盟国から推薦を受けた研究者に贈られる「Next ASEAN Innovator」賞には、シンガポール科学技術研究庁(A^*STAR)傘下の材料科学工学研究所(IMRE)の主席研究員であるソン・トゥン・ハ(Son Tung Ha)博士(ベトナム国籍)が選ばれた。同博士はナノオプティクス分野のSCIジャーナルに多数の論文を発表し、レーザー冷却に関する特許を複数保有している。

韓国の研究者との共同研究の経験を持つ研究者に贈られる「ASEAN-ROK STI Pioneer」賞には、シンガポール国立大学(National University of Singapore)の研究員インタン・ロザリナ・スヒト(Intan Rosalina Suhito)博士(インドネシア国籍)が選ばれた。生体医工学を専門とする同博士は、2022年に、韓国カトリック大学(Catholic University of Korea)との共同研究に基づく、幹細胞由来の腎臓オルガノイドの検出技術に関する論文を発表している。

同賞と関連して11月27日～12月1日、「韓国-ASEAN STIトレーニングプログラム(ROK-ASEAN STI Training Program)」が開催された。ASEAN加盟国から科学技術関連の政策担当官・専門家18名が参加し、韓国の政策専門家との議論や科学技術研究施設の視察を通じた実践的なトレーニングを受けた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部