2024年01月
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脳波分析を利用し、ガムのストレス軽減効果を研究 韓国

韓国の漢陽大学(Hanyang University)人間工学研究室(Ergonomics Lab)は、脳波分析を利用したチューインガムのストレス軽減効果の研究を、ロッテR&Dセンター(Lotte R&D Center)と共同で実施し、その内容を公表した。

ロッテR&Dセンターは、2014年に電子舌を導入して以来、1,500件以上の官能DT検査(sensory DT test)を実施し、品質管理用の客観的な味覚データのデータベースの構築を進めている。官能DT分析は、五感要素分析と脳波を中心とする感情領域分析の2つで構成される。五感それぞれに最先端機器を利用して味の特徴を数値化する一方で、脳波分析によって消費者が製品を気に入ったときの脳信号を特定し、官能評価データと関連付けることによって、消費者の味の好みを突き止める。

漢陽大学との共同研究は、脳波分析を通じてチューインガムの物理的特性によるストレス軽減効果を検証することを目的としている。今後はこの感情分析を発展させ、消費者の無意識の商品嗜好に基づく感情や購買行動を分析するマーケティング戦略として積極的に活用する計画である。

官能DT分析データは、将来のフードテック業界において重要な役割を果たすことが期待される。代替肉や代替油、植物性タンパク質などの分野で、本物の食感、色、香り、味を忠実に模倣した製品を作るために、不可欠なデータをもたらすことができる。

(2023年12月4日付発表)

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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