韓国科学技術情報通信部(MSIT)は1月8日、科学および情報通信技術(ICT)の研究開発に総額5兆8,577億ウォン(約6,400億円)を投資する「2024年研究開発(R&D)プロジェクトの総合実施計画(Comprehensive Implementation Plan for Research and Development (R&D) Projects in 2024)」を発表した。

この計画は研究開発のイノベーションを通じて韓国を科学・技術・ICT強国にすることを目的としたものである。主な投資分野は以下の通り。

1. 研究者の力づけ(empowering)
   多様な分野におけるあらゆる成長段階の研究者による優れた研究への強固な支援、基礎研究への投資強化、世界の一流研究機関との大規模な国際共同研究や人材交流。
2. 科学・技術・ICTに基づく経済活力
   先端バイオテクノロジー、「フラッグシップ技術」(半導体、ディスプレイ、二次電池)、量子技術などの重要な先端技術に対する戦略的投資。宇宙・原子力発電などのビッグサイエンスへの研究開発投資の拡大。
3. デジタル部門における重要な源泉(source)技術
   人工知能(AI)、次世代AI半導体技術、6G通信技術、量子暗号通信、サイバーセキュリティなどのデジタル中核技術の確保。自動運転車を含むデジタルイノベーションや有望技術の開発への注力。
4. イノベーションの拡散とディープテックの産業化
   革新的な研究成果による利益を地方へと拡散することを目的とした商用化・スタートアッププログラム、技術移転を通じた公的研究成果の産業化への投資。
5. グローバル人材の育成
   12の戦略技術分野における修士・博士レベルの専門人材の育成計画。大学や教育機関におけるAI専門家育成プログラムの支援。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部