韓国科学技術情報通信部(MSIT)のチョ・ソンギョン(Cho SeongKyung)第1次官率いる代表団が韓国宇宙航空庁(Korea Aerospace Administration)の設立を控え、米国との宇宙協力の緊密化を図るため、2024年1月に米航空宇宙局(NASA)を訪問した。
チョ次官とNASAのパム・メルロイ(Pam Melroy)副長官は1月23日に行われた会談で、NASAのアルテミス月探査での協力について話し合った。今回の会談は、2023年4月にMSITとNASAが署名した「宇宙探査と科学に関する協力のための共同声明」を受けたもので、韓国宇宙航空庁が正式に設立された後に、NASAとの間でさらなる協力を模索することで合意した。
双方は、韓国の強みであるモビリティ、二次電池、5G、自動運転、原子力技術を宇宙開発に統合することで、月面探査機や月面通信ネットワークなどの分野で長期的な協力を模索する方針を決定した。
チョ次官はその後、米国家宇宙会議(National Space Council:NSpC)のチラグ・パリク(Chirag Parikh)事務局長と会談し、韓国宇宙航空庁の役割について説明した。パリク事務局長は、韓国宇宙航空庁の設立に強い期待を表明し、昨年開催された韓米宇宙産業フォーラムに出席した際に、両国の宇宙産業が協力することで大きな相乗効果が生まれることを確認したと述べた。
チョ次官は翌1月24日に、NASAジェット推進研究所を訪問し、開発の現状と今後の研究開発計画について説明を受けたほか、同研究所に勤務する約20名の韓国人科学者と面会した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部