韓国の浦項工科大学校(POSTECH)は、同校の機械工学部・化学工学部・電気工学部のロ・ジュンスク(Rho Junsuk)教授ら研究チームが、メタフォトニクス(metaphotonics)に人工知能(AI)を組み合わせる次世代の研究トレンドについてまとめた論文を学術誌Current Opinion in Solid State and Materials Scienceに発表したことを伝えた。3月18日付け。
メタマテリアルの特性を利用する新たな光学研究分野であるメタフォトニクスは、メタレンズをはじめとする画期的な発明をもたらしている。メタマテリアルを用いたデバイスのシミュレーションは従来時間のかかるものであったが、最近、AI技術を活用することで、入力データに基づき光学特性を迅速に予測し、望み通りの特性を備えた光学デバイスを設計することが可能になっている。
この論文で研究チームは、AIを活用したメタフォトニクス研究の3つのトレンドとして以下を概説している。
特に2)に関して、チームは、ONNをエンコーダ(情報を圧縮・抽出する)とデコーダ(情報を解釈する)に分類し、AIとメタフォトニクス研究の間で生じる相乗効果に関する新たな視点を提示している。
ロ教授は「AIとメタマテリアルの本質的な特性を利用した将来の創造的・革新的な研究に期待している」と述べた。
(出典:POSTECH)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部