韓国科学技術情報通信部(MSIT)は、「仮想融合産業振興法」の施行令が8月19日の閣議で承認され、8月28日から同法が正式に施行されると発表した。仮想融合産業(メタバース産業)の振興を目的とする法律の施行は、世界初となる。
仮想融合産業振興法は2月28日、メタバース産業の振興に特化した法的枠組みの必要性に対応するために制定された。さまざまな技術や分野が融合したメタバース産業の特性を踏まえ、同法は、より体系的な政策を推進し、新興産業の特性に合わせた自主規制環境を確立するとともに、積極的な規制改善のための「暫定規制ガイドライン」を導入する内容となっている。
今回の会議で承認された同法の施行令は、メタバース企業や産学官の専門家との協議を経て策定された。
同法とその施行令は、以下をはじめとする主要な政策を確立することによって、メタバース産業の体系的な振興のための基礎を築くことを目指す。
同法により、メタバース事業者には、情報提供やコンサルティングサービスといったさまざまな行政的・財政的支援が提供される見込みである。同法はまた、メタバース技術・サービスを安全に利用できる環境の整備を促進することが期待されている。
MSITのユ・サンイム(Yoo Sang-im)長官は、「仮想現実(VR/AR)、人工知能(AI)、クラウドコンピューティングなどのデジタル技術によって実現されるメタバース産業は、限りない成長の可能性を秘めている。この法律は、この新興産業を体系的かつ長期的に支援する道を開くものであり、我々は革新的な産業エコシステムの育成に全力を尽くす」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部