韓国科学技術情報通信部(MSIT)は10月17日、韓国、米国、英国、日本、カナダ、フィンランドの6カ国が協力して先進的なバイオテクノロジー研究を支援する米国立科学財団(NSF)の「グローバルセンタープログラム(Global Centers Program)」で、5つの韓国の研究チームが選ばれたと発表した。
2023年に立ち上げられた「グローバルセンタープログラム」は、世界規模の課題に取り組む国際共同研究を促進することを目的としている。2024年のプログラムは、バイオ経済に関連するコア技術の開発を通じた課題解決に重点が置かれ、韓国を含む参加6カ国は、「生物多様性の利用」と「バイオファウンドリー」の分野の国際研究で協力する。
参加国間の最終合意を経て、9月に6つの研究プロジェクトが選定された。このうち5つのプロジェクトで、韓国の高麗大学校(Korea University)、鮮文大学校(Sunmoon University)、浦項工科大学校(POSTECH)、韓国生命工学研究院(KRIBB)、漢陽大学校(Hanyang University)の研究チームが研究を主導する。
例えば、高麗大学校主導のプロジェクトでは、海洋中の二酸化炭素を利用して生合成を行う大型藻類に由来する高価値のバイオベース材料とプラットフォーム化合物の統合生産に焦点を当てる。プロジェクトでは、米カリフォルニア大学バークレー校や英スコットランド海洋科学協会、カナダのブリティッシュコロンビア大学と協力して、大型藻類の生物多様性と養殖を世界規模で研究する。この研究は、大型藻類をベースにしたバイオ経済の発展に大きく貢献することが期待される。
MSITのユ・サンイム(Yoo Sang-im)長官は、「技術の複雑さが増す中、韓国の科学技術力を強化するためには、先進バイオ分野の主要国との協力が不可欠である。この世界共同研究プログラムに選ばれた研究者たちが、海外のトップ研究者たちとの緊密な協力を通じて、世界をリードする成果を達成できるよう全面的に支援していく」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部