アジア太平洋経済協力(APEC)は、「持続可能な未来の構築」をテーマとした2025年のAPEC開催に向けたビジョンと優先事項を、2025年の議長国である韓国が発表したことを伝えた。
韓国はAPEC2025の優先課題に関するAPEC非公式高位実務者会合(ISOM)をソウルで開催した。APEC高官らは会合を開き、2025年の行動計画を作成し、地域統合、経済改革、包括的な開発を進めるための議論を行った。
2025年のAPECについて、Connect(接続)、Innovate(革新)、Prosper(繁栄)の3つの柱を掲げている。この3つの柱はアジア太平洋地域全体のレジリエンス、サステナビリティ、インクルーシビティを促進することを目的とする。
Connect(接続)は、地域全体の物理的、制度的、そして人的つながりの強化に重点を置く。韓国は持続可能な経済成長が、強固なサプライチェーン、効率的な市場、強直的な交流に依存していると認識している。
Innovate(革新)は、持続可能で包括的な成長のためにテクノロジーを活用するという韓国のコミットメントを反映したものとなった。デジタル化が経済を変容させる中、APEC2025ではデジタルデバイドを解消し、新興技術への公平なアクセスを確保することを目的とした。
Prosper(繁栄)は、気候変動、食料安全保障、健康、人口動態の変化といった差し迫った世界的な問題に対処することを目的としている。このイニシアチブには再生可能エネルギー、水素、原子力を地域のエネルギーミックスに統合することを目指すクリーンエネルギーへの移行の加速が含まれる。
APEC高位実務者会合の2025年議長であるユン・ソンミ(Yoon Seongmee)大使は「韓国がAPECを開催するにあたり、私たちはこうした新たな課題に取り組み、APECの長期ビジョンに貢献し、アジア太平洋地域の繁栄を促進し続けることを目指します」と語った。
(2024年12月17日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部