2025年05月
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次世代のAI半導体人材を世界トップクラスの大学で育成 韓国MSIT

韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は4月21日、人工知能(AI)半導体の新しい海外研修プログラムを取り仕切る国内機関を選定するための応募を受け付けると発表した。

この研修プログラムは、デジタル人材育成のための短期集中研修プログラムの一環であり、選定された機関は、ICT関連の研究と研修を支援するため、韓国の大学院生を世界トップクラスの大学に派遣する。2019年にカーネギーメロン大学で先進的なAIカリキュラムを備えた研修プログラムを開始し、その後トロント大学(AI統合)やオックスフォード大学(サイバーセキュリティ)での研修プログラムを追加した。毎年、各プログラムで選考された約30名の大学院生が、理論と実践を含む6カ月間の研修プログラムに参加し、グローバルな研究能力を強化することを目指している。

新たな研修プログラムでは、AI開発と商業化の重要分野と目されるAI半導体に焦点が当てられている。主要な先進国がこの技術でのリーダーシップを競う中、この研修プログラムはインフラ整備や人材育成、国際協力に関する国家計画に定めた韓国の「AI半導体イニシアチブ」(2024年4月)に基づいて実施される。新たな研修プログラムの追加により、今後4つの専門的なプログラムが提供されることになり、毎年約120名の若手研究者が先進的な教育や実践的なトレーニング、国際協力のため、世界有数の大学に派遣される。

今回の公募の目的は、カリキュラムの開発と学生選考プロセスを担当する国内機関を選定することである。この公募に応募する機関は、外国の提携大学を独自に選定し、プログラムの実施計画を詳細に記した総合的な提案書を提出する必要がある。選定された機関は、最大2期6年間にわたってプログラムを実施し、20億ウォン(2025年度は初期年度として5億ウォン)の支援を受ける。

MSITに提出された提案は6月に審査され、選定された機関は7月からプログラムの準備を開始する。MSITのICT産業政策の局長であるパク・テワン(Park Tae-wan)氏は、「韓国のAI半導体セクターは、重要な成長の可能性を秘めています。高性能、低消費電力、エネルギー効率の良いAI半導体開発をリードするため、次世代の専門家に包括的かつ高度なトレーニング機会を提供することが不可欠です」と述べ、研修プログラムの意義を強調した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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