2025年11月
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米国成人の45%が新たな定義で臨床的肥満 韓国・高麗大学校

韓国の高麗大学校(Korea University)は10月17日、生物システム・生物医学科学部(School of Biosystems and Biomedical Science)のシン・ミンジョン(Shin Min-jeong)教授とハーバード大学(Harvard University)の研究チームが共同で、米国の成人の約45%が新たに定義された臨床的肥満に該当するという研究報告を行ったと発表した。この研究成果は、学術誌JAMA Network Openに掲載された。

研究チームは、米国の全国健康栄養調査(NHANES)データを用いて、従来の肥満指数(BMI)の基準とランセット糖尿病・内分泌学委員会(The Lancet Diabetes & Endocrinology Commission)が提示した新たな臨床的肥満の定義を比較した。この臨床的肥満の概念は、BMIだけでなく、過剰な脂肪蓄積による代謝異常や臓器障害、日常生活機能の低下なども考慮した新たな分類体系である。

解析の結果、BMIに基づく肥満率は43.8%、臨床的肥満率は44.7%であったが、両基準を満たす者はわずか25.8%であった。また、両者は加齢に伴う肥満のパターンが異なることも明らかになった。高齢者では、代謝異常や身体機能の低下により、BMIが比較的低いにもかかわらず、多くが臨床的肥満に分類された。一方、若い成人ではBMIが高いにもかかわらず臨床的異常を示さない例が相当数存在した。研究チームは、これらの結果が医療行為や医療政策にとって重要であると力説した。

消化管ホルモンの一種であるGLP-1ベースの肥満治療薬を含めた新薬の世界的な開発により、肥満の新たな定義は、治療を必要とする人々を特定するためのより正確な基準として機能する可能性がある。肥満を単なる体重の問題ではなく、臨床疾患として再定義することは、将来の健康保険の適用範囲や治療へのアクセス、世界の肥満治療薬市場の拡大に広範な影響を与えると予想される。

同教授は、「鍵になるのは、減量だけでなく、体脂肪の管理と身体機能の維持にあります。私たちの発見は、肥満の診断や治療、予防のための将来の戦略に広く影響を与えることが期待されています」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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