2026年02月
トップ  > 韓国科学技術ニュース> 2026年02月

AI基本法が施行、世界初の包括的AI法制を確立 韓国

韓国政府は1月22日、AIの発展と信頼の基盤構築に関する基本法(AI基本法)が施行されたと発表した。

本法はAI分野全体を包括的に対象とする世界初の法制度であり、AI産業の体系的な発展と安全で信頼できる利用環境の整備を目的としている。国家のAI政策とそれを担う行政体制を明文化し、研究開発から社会実装までを一体的に推進する枠組みを定めた。現場の混乱を避けるため、透明性確保に関する一部規定には少なくとも1年間の猶予期間が設けられ、この間は事実調査や罰金の賦課が停止される。

AI産業の振興策として、研究開発支援、学習用データの整備、AI導入と活用の促進、スタートアップ支援、AI融合の拡大、人材育成、AIデータセンター構築支援などが盛り込まれた。具体的な基準や手続きは施行令で定められる。

透明性と安全性を確保するためのAI倫理、検証・認証制度、人命や身体の安全、基本的人権に重大なリスクや影響を及ぼすと考えられる高影響力AIの管理体制を規定することで、より高い法的実効性を実現している。

韓国科学技術情報通信部(MSIT)は、事前通知義務の導入により、利用者が高影響力AIや生成型AIの利用を事前に把握できるようになり、体系的なユーザー保護が強化されると説明する。政府は、サービス内部でのみ利用されるAI生成物と外部に提供される生成物を区別する基準を設ける。同省は、AI生成物への透かしは、改ざん画像の悪用など技術的副作用への最小限の安全策であり、国際的にも一般的な手法であるとし、本法の施行が法的不確実性を解消し、健全で安全な国内AIエコシステムの形成につながるとの期待を示した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

  • アジア・太平洋総合研究センター
  • Science Japan
  • 客観日本
上へ戻る